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   2008年3月







巣立ち



2008年3月4日

3月、多くの学校や職場では「卒業」という、ある意味巣立ちの季節を迎えます。

数年前、家の雨戸の戸袋に鳥(多分ひよだと思います・・)が巣を作りました。(しばらく締め切ったままだったので・・)

どうも雨戸の外が騒がしいと思っていたのですが、ある朝ふと気づくと、その騒がしさに「いかにも」生まれたての数羽と思われるヒナのピヨピヨ声が混ざっています。

やがて1時間に何度も!親鳥のエサ運びが始まりました。

今までの「やや」騒がしい感じとは比べ物にならないほど・・親鳥がエサを取って帰ってくると、すさまじい音でピーピーと「自分にエサをくれえ〜」というヒナのアピールが日の出から日の入りまで1日に(おそらく)何十回と繰り返されます。

休日などゆっくり寝ていたい時は、う・・うるさい・・と思うものの、よくもまあ、たくさんエサを取ってくるな〜と、親鳥の技に感心したりしつつ数週間が過ぎました。

「その日」は、丁度日曜日でしたが、エサをねだる声ではなく、朝から戸袋の中で羽ばたく音が騒がしく、いつもと何かが違う雰囲気が漂っていました。

しばらくすると、家の周囲を数羽の(多分)ひよが、飛び始めました。

これは・・今日が巣立ちの日だ!と生まれた時から秘かに見守って来た大家としては、大きくなったね〜と感慨ひとしおでした。

一体何羽いるのか定かではありませんが、バタバタという羽音が繰り返された後、ピーという大人な鳴き声で周辺を飛び回る巣立ち成功組がいる一方、お昼をすぎても、戸袋の中で羽音が続いています。

どうやら、どんくさいヒナが一羽取り残されているようです。

普通の木の上の巣や巣箱と違い、雨戸の戸袋は深さが数十センチあります。外敵から身を守るには最適ですが、逆に巣立ちの時には羽を広げるには幅が狭く、未熟な羽ばたきのまま深い箱の底から飛び上がって小さな出口の穴の淵に飛び乗るのは至難のわざです。

ジャンプの出来ない水族館のイルカ、勝てない競走馬、泳げない白鳥・・といったニュースを時々見ますが、どの世界にも「あかんたれ(どんくさい、ダメなという意味の関西弁)」が存在するようです。でも、「あかんたれ」ほど気になったり、可愛かったりするもので・・・

巣立ちが中々できないヒナが一体いつ巣から脱出成功するのか・・固唾を呑んで羽音に聞き耳をたてていました・・

とっくに巣立った兄弟達は周辺を飛び回っているようですが、巣の中からピーピーとヘルプの声をあげる「あかんたれ」に、どこかから・・「ピーピー」と応える鳴き声が聞こえるのに気づきました。

ヒナの(多分)ヘルプ!というピーピーという鳴き声に応えるピーピーの音をたどって行くと、巣から十数メートル離れた電柱の上に(多分)親鳥がじっと止まっています。

ヘルプのピーピーには、必ずピーピーと応えるものの、今まであれほど一日に何十回も往復していた巣には二度と近づいて来ません。

その姿は、助けを求めるヒナに、「ちゃんとここにいるよ。見捨ててないよ。だけど、自分で頑張れ」とでも言っているようです。

夕方近くなっても「あかんたれ」はまだ巣立ちに成功できず、やや羽ばたきもヘルプの声も弱弱しくなってきたようで、みだりに人間が手を差し伸べてはいけない・・と迷ったものの、このまま雨戸の中で力尽きられても・・と、意を決して、雨戸を内側からはずし、戸袋に手を突っ込んでヒナを掴み、強制巣立ちをさせました。

フンだらけの戸袋のゴミを片付けながら、あれだけ一生懸命エサを運んで育てていたのに、「巣立ち」となると一定の距離を保ちつつも、助けを求める子供の声には必ず応え続ける親鳥の姿を思い・・親子関係のみならず、上司と部下、友人関係等、鳥から学ぶべき人間も多いよな〜・・・・と感慨に浸ってしまいました




背景



2008年3月20日

ダライ・ラマはどのようにして選ばれるのか。

4歳でダライ・ラマ14世として選ばれた後、ポタラ宮でどのような生活を送りながら成長されたのか。

なぜインドへの亡命を余儀なくされたのか。

なぜチベットで暴動(騒乱)が起きるのか。

ダライ・ラマ自伝(文春文庫 660円)を読まれると理解が深まると思います







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